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15.行動変容-2 顧客行動変容

カテゴリー:服部隆幸のPINOSOLAブログ
17.08.14

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PINOSOLAマガジン第二章 行動
15.行動変容-2 顧客行動変容
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14号行動変容―1で生活習慣病に関する患者の行動変容支援の説明をしました。
そこで書いた行動変容の5ステップを再掲します。下記の5つです。

(1)無関心期
(2)関心期
(3)準備期
(4)実行期
(5)維持期

この5つのステップはTTMモデルと呼ばれ、医療界では広く知られた行動変容のモデルです。
医療の現場で行動変容するのは患者自身で、医師、看護師、薬剤師は、患者が自ら行動変容するために手助けをするに過ぎません。
無関心期にいる患者が関心を示し行動しなければ無関心期のままでいます。
(4)の実行期にある行動ができない関心期に戻ってしまうこともあるわけです。
生活習慣病は、放置すれば症状が悪化するので医師や看護師、薬剤師は生活習慣の変え方を教えるだけでなく実行できるように
指導する必要があります。このアクションを「行動変容アプローチ」といいます。

さて、上記を参照しながらビジネスでの「顧客行動変容」に話は移ります。

デジタル時代のマーケティングは、顧客自らが行動をつくり出すための、企業が顧客行動変容アプローチをすることが、
重要な役割の一つになります。
医療業界の行動変容と寸分とも狂いはありません。
顧客自らが行動を起こすように企業が行動変容アプローチをする。ここにフォーカスすることです。

まず、行動変容アプローチは「手法」です。
手法ですから数多くのやり方が存在します。
一時期、流行ったサイトをスクロール画面にして、ここに大きな文字で口上を並べ、冷凍タラバガニを低価格で販売することも
顧客行動変容アプローチの一手法です。

顧客の評価点を前面に打ち出す手法も顧客行動変容アプローチ手法です。
こうした手法は、いつかは飽きられてしまいます。
タラバガニ販売方法は他の商品の販売方法に及びましたが、一つの販売手法であることが消費者にばれてしまって、
一時ほどの賑わいはありません。
顧客による評価は、客観性があるように思われますが評価基準がないために主観性が強く客観性になりにくい側面を持っています。

ネットで見られる個人評価は主観の塊です。
アマゾンでは自らの立ち位置を中立に置いてデータに客観性を持たせようと努力をしていますが、
日本では客観性、公平性に向き合う努力が足りないです。
一軒のレストランに何千人の評価が入れば統計学的に言って客観性を帯びてきますが、5人とか10人程度の評価では
平均値と言っても主観の寄せ集めに過ぎないと思います。

私も飲食店の評価を信じて飲食店の新規開拓をよくやりましたが、ことごとく裏切られていますので、ナビの顧客評価を信じなくなりました。
おそらく顧客評価は無視しないが、どのレベルの人が何と言っているかをしっかり読んで自分なりに咀嚼する人が増えて
くるのではないかと思います。
そんなわけで、顧客行動変容アプローチ手法は大いなる可能性を持ちながら、良い手法が見つからずにいるのではないかと思います。

ここからが本題になります。
まず、顧客が行動変容するために企業が行動変容アプローチをするのですから、顧客行動変容は、デジタル時代の顧客戦略に含まれます。
言い換えれば顧客にアクションをして顧客のリアクションを導き出す手法です。
手法だからと言って場当たりで思い付いたものでは長続きしませんし計測ができにくいです。
そこで中長期的な顧客戦略が必要になるということです。

最初に用意することは、マーケティングをするうえで行動基準となる顧客理念、顧客に対する行動基準を作成することです。
繰り返しますが、あくまでも顧客行動変容アプローチは単なる手法なのでジャストアイディアはいくらでも出てきます。
こんなことをやっているぞ。これは面白そうだと会議では次々とアイディアが生まれるかもしれません。
ですがそれらは場当たりの施策になってしまいます。顧客理念、顧客行動基準はその時に効力を発揮します。
やるべきこと、やらない方がよいこと、やってはいけないことを判断するのはものさしとしての役割を果たす顧客理念と行動基準ですから。

やってはいけないことは、言葉(文字)で顧客の関心を強引に誘導することです。
ネットでのニュースアプリ、一部のデジタル新聞ニュースで横行しているのがキャッチ―な言葉で顧客の関心をつくる行為です。
これらはクリック数を稼ぐためにやっていると思うのですが、本文を読んで「がっかり」が続くと顧客は次第に引いていきます。
クリック数を稼ぐことはサイトの目的ではありませんから。
現に私はスマホからニュースアプリをすべて削除しました。
その間、目をつぶっていた方が目の保養になってマシと判断したからです。
そして重要なことは顧客行動変容アプローチも、顧客がリアクションしたこともログで取得できるように大事に扱うことです。
そのためにはプロセスに搭載する必要性が生まれてきます。

デジタルマーケティングというと、必ずタブレットでコンテンツを見せなければいけないと思いがちです。
それは誤りです。
紙のカタログ、PPTで作成したものを印刷してそれを使ってもいいのです。
アナログOKです。大切なことは紙カタログ、PPT資料を開いて見て貰った、手渡したとするログをとることなのです。
そのログは、プロセスの進捗にも加えていく必要があります。

そのプロセスですが、プロセスは行動の総称です。プロセスの現在地と時間、それに詳細行動(詳細アクション)が
プロセスの一つの単位となります。言い換えれば、プロセスとは詳細行動に現在地と時間を紐づけたものと言えます。
この構造はログデータと同一です。
ログデータは、時間軸を持った詳細アクションログです。もちろん設計次第でそう説明がつかないこともあります。
プロセスには現在地が設定されていますから、プロセスにログを当てはめてプロセスは進んで行きます。

本号冒頭に記載しました行動変容5つのステップにある「ステップ」は、現在地を示しています。
顧客がどこまで行動変容したかが分かる現在地です。

次号は行動変容―3顧客行動変容について詳しく説明をいたします。

(次号へ続く 本文2407字)


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