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12.統合する思考過程のカタチ9 (学習)

カテゴリー:服部隆幸のPINOSOLAブログ
17.07.24

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PINOSOLAマガジン第一章 旅立つ前に立ち寄る世界
12.統合する思考過程のカタチ9 (学習)
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添付エクセル図をご覧ください。行動→基準→制御→「学習」→人間とあります。
学習には3つの意味を込めています。順を追って説明します。

1.顧客の行動を変容させるための顧客学習
Webマーケティングも含めてデジタルマーケティングを進めるうえで最大の課題になるのは顧客の行動変容です。
状態変容は「行動」のプロセス→詳細アクションの中で決めていくモノで非常に戦略的な設計が必要となります。システムだけで行動変容ができるとは、ゆめゆめ考えてはいけないことです。
戦略的な行動変容には、3つの流れがあります。
1つは、通販、テレビショッピングの流れです。決められた時間内で商品をたくさん販売するには顧客の心を動かす必要があります。商品説明と使用者の声を組み込んで一定のストーリーをつくり、ここでほしいなと思わせます。さらに初回は半額とか、30日間返品を受け付けますとか、顧客にとってメリットを付け加え、最後に、支払い方法の安易さを説明し、それなら買えるねと、顧客の心を動かすわけです。
テレビショッピングの雄であるジャパネットタカタの状態変容技術は極めて戦略的です。ここには、顧客学習(顧客が商品の学習を行う)に徹底し、一つの大きな特徴を丁寧にわかりやすく顧客が納得するまで(確かにいいわね)説明をします。言葉とパネルと実際を使って次々と顧客にメリットを付け加えていきます。そして最後は価格です。驚きの価格を出してさらに下取り価格を数万円、さらにおまけをつけます。そのうえ金利は当社負担、月々いくらと月払いの価格を打ち出します。それだけではありません。顧客の立場に立って注文さえすればあとは全部やってくれるという安心感を付けます。これらはすべて戦略的です。扱い商品を絞り込んで同一品種は1パターンしか売らない。それを大量に売るからとメーカと交渉し、仕入れ価格を大幅に抑えているからできるのです。

2つはECの流れです。画面上で売らなければならないために、当初は顧客の評価を重視しました。顧客の納得を購入者の評価で決めてもらおうとしたわけです。客観性を重視したともいえます。私も5年前は客観誘導と言っておりましたが、人間は情と理でできていますから、客観性が果たしてどれだけ人の心を変容させるのか疑問に思い始めました。

Amazonが評価をバラバラにして見せるようになると、評価が山ほど集まって平均点が出ようと、平均点には客観性はなく主観のばらついたものに過ぎないと思いました。
楽天の北川拓也役員は、「考えを変えるということを突き詰めると教育に行き着く。マーケティングが発展を迎える段階とはその役割が主観的価値の伝達から教育に変わる瞬間だと言える。それはつまり予測から行動変容に変わる瞬間でもあるのだ」と語っています。(出典ハーバード・ビジネス・レビュー2016年6月号)
北川氏は教育と言い、私は、20年前から顧客学習と言っています。北川氏は、私の子供と一緒の年齢ですのでとてもお若い。行き着くところ「ぐるりと回って元の場所」というところでしょうか。人間は代が変わると同じ道を繰り返すものです。

3つは行動変容に行き着く新しい流れです。
株式会社マジカルウエポン制作所のHPに株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン(GDO)の大山部長と対談記事を掲載してありますので、ご覧になっていない方はご覧ください。
ゴルフポータルサイトにCRMを導入したいとのご要望で戦略構築支援を行いました。簡単に申しますと、顧客理念の制作から入り、顧客マネージャーを置いて会員登録顧客に丁寧な顧客学習を行いました。当社は何者で何をやるか会社かを正しく伝え、非常に大掛かりに出来上がっているHPの見方や使い方を新入会員に丁寧に教えていきました。また、ゴルフの大好きな人たちの集まりでしたから非常に専門性が高いわけです。こうした地の利を生かして学習を軸に顧客も会社も新たな成長を遂げました。
大山氏は「CRM導入という小さなレベルの導入ではなかった。会社そのものが新しいマーケティング戦略転換を成し遂げた」。と、おっしゃっています。北川氏のおっしゃる予測から行動変容に転換した瞬間でもあったわけです。それまではログを過去データにして解析し、仮説検証の繰り返しでした。それが一気に行動変容に切り替わってしまったのです。

顧客が学習すれば企業人も学習し、顧客が行動変容すれば、企業人も行動変容していきます。つまり変化に対応していくということです。学習を通じて行うことが、顧客と企業の双方が、企業の主観的な価値観を同一価値化できるわけで、そこが新しいマーケティングの可能性が生まれると思います。

行動変容は、以上のように戦略デザインするものであって、教育だから教育をするのだということではありません。同時に学習というから学習をさせる言うものでもありません。ましてやシステムがあれば実現できるものではないのです。
戦略デザインとなると良いデザインと悪いデザインが存在することになります。良いデザインを知るには高い美意識と、良いデザイン製品をたくさん見て、何が美しいかを直感的に言い充てる力量が必要です。そして全体を一つにしていくまとめる力が必要です。
添付の図で、学習は人間と向き合っています。顧客と企業人に学習は向き合わなければならないということです。

(文字数2182字 次号へ続く)


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